大阪の子

ある人が、親から虐待を受けている子を

このままじゃ親に殺されるからと、東京に

呼び寄せて生活保護にした

そこに落ち着かせるまでお金も数百万使ったらしい

 

自分の境遇と重ね合わせて救おうとしたらしいが、

親に虐待された病気の子を生活保護にして、

親と引き離すまではいい

しかし、生活保護は恐ろしく孤独だ

 

故郷を離れた大都会で精神を病んだ人間が

一人暮らしする

呼び寄せた人は引きこもりなので遊んであげられない

それがどんなに残酷なことか分からないんだろうか

 

生活保護自死が多い

始めは病気じゃなくても孤独に耐えられず病む人も多い

限られた予算の中で断絶された社会と交流を作っていくことが

如何に難しいか

 

生活保護に限らず、仮設住宅孤独死がニュースになるが

自死もかなり多い

家族や仲間、友達が近くにいない状況で

医療施設やボランティアスタッフが近くにいても

絶望する人は「助けて」が言えずに消えてゆく

 

彼女は「死にたいって言い出した」「青森に帰りたいって言い出した」

「多分、孤独で煮詰まったんだろ」と言う

当たり前じゃないか

もし、大阪に帰ることになったら、今まで使ったお金は

返してもらうそうだ

 

本当の孤独が分かるのかい?とわたしは言った

そんなことも考えずに人を支援すると思ってるの?

馬鹿にしないでと彼女は怒っていた

 

ラインで話すだけじゃなくて定期的に遊んであげて欲しい

知り合いが出来るまで

何せその子は病気で、孤独なのだから

 

生活保護にしろ仮設住宅にしろ、孤独を生きるのには知恵が要る

その知恵を生かす能力も要る

病気なら特別なサポートもいる

 

大阪の子がこれ以上病まず、自死の道を取らない事を祈る